結論から言うと、価値がある親知らずは抜かないです!
一般的に親知らずを抜くのは
- 中途半端に生えてきて、周りが汚れて炎症を起こしている(局所的な歯周病)
- 手前の歯(7番)に影響を与えている。(8番との間に汚れが溜まるため7番が虫歯になることが多いです。場合によって、7番が吸収してきたりします。)
- 虫歯になっている。
- 生え方が異常。(歯の向きが異常、歯の高さが隣の歯と合っていない)
- 歯並びに影響を与えている。
- 歯磨きがうまくできない←親知らずがうまく磨けないということは、7番もうまく磨けないということです。
※とくに女性の場合、妊娠出産のときに親知らずが痛むと、レントゲンを撮影することも抜歯後に投薬することも困難になります。親知らずが過去に痛んだ場合は、早めに抜歯することをお勧めしていす。
※親知らずはしっかり生えていてきちんと磨ける場合、必ずしも抜かなければならない歯ではありません。将来ブリッジや入れ歯の土台になったり、移植に利用することも可能です。
抜いたほうがいいかどうかお悩みの場合は、一度歯医者にご相談ください。当院ではきちんと予防できる場合で、将来使うことが可能な親知らずは、残すことをおすすめすることがあります。
抜歯について
- レントゲンは平面的な情報しか得られません。実際に根が3本ある場合でも、レントゲン上では2本に見えたり、実際は曲がっている根の場合でも、まっすぐに見えたりします。そのような場合は抜歯に時間がかかる場合があります。
また、下顎管(下顎の大きな神経のこと)に近く、抜歯に無理な力を加えることが困難な場合、2回に分けて抜くことがあります。
- 多くの親知らずは下顎管に近く、抜歯の際に下顎管を押すことがあります。場合によって麻酔が切れた後も唇のしびれが続くことあります。その際はご連絡ください。完全に神経を切断したり大きく傷つけたりしない限り、神経は元通りになると言われています。場合によっては大学病院などの専門機関にご紹介させていただく場合があります。
- 抜歯後の痛みは1週間位続く場合があります。2~3日目が腫れや痛みのピークとよく言われます。殴られた後のように青くなって、その後黄色くなって治っていくこともあります。痛みはのどの方や手前の歯に拡がることがあります。
- 抜歯後は7番の根が露出されるので、しみてくることがあります。
- 親知らずの位置はかなり奥にあるため、治療中、術者やアシスタントがほっぺたをひっぱったり、唇に器具が当たったりすることがあります。その際痛い場合は、遠慮なく左手を挙げてお知らせください。