【診療時間】10:00~19:30/土曜日 9:30~17:30
※最終受付は30分前までとなります
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近年、虫歯になる子どもが減少している一方で、歯周病にかかる大人が急増しています。
これを裏付けるように、厚生労働省の調査でも「日本人成人の約8割が歯周病に感染している」と報告しています。誰もが感染の可能性がある歯周病は、もはや国民病ともいえる病気です。
歯周病は歯周病菌がもたらす感染病です。
お口の中の汚れや歯垢が歯石に変わると、歯と歯肉の間に深い溝ができます。これが歯周ポケットと呼ばれる溝です。ここに歯石が溜まると細菌が繁殖して炎症が起きます。細菌が歯周ポケットの奥深くまで広がると、歯を支えている歯根膜や歯槽骨まで溶かします。さらに進行すると歯を支えきれなくなり、歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病は、初期症状がほとんどありません。気づかぬうちに進行するため、歯肉の腫れや出血が現れた時には細菌による歯周組織の破壊がかなり進み、手の施しようがなくなっていた、ということも稀ではありません。歯周病から大切な歯を守るためにも、早期発見・早期治療を心がけましょう。
近年、歯周病の研究が進み、口腔内だけでなく全身疾患にも影響を与えていることが明らかになってきました。歯周病菌が唾液とともに全身に広がり、それが糖尿病や心臓血管疾患、肺炎などを引き起こし、さらには、早産に影響を与えると言われています。
いくつ当てはまりますか。数が多いほど歯周病の可能性が高くなります。全身の健康のためにもしっかりチェックしましょう。
歯と歯肉の間にプラーク(歯垢)や歯石が溜まり、細菌が繁殖している状態です。歯肉に炎症が起き、腫れや出血が見られます。
●ブラッシングの指導を受けて、正しく歯を磨く
●1~2回、歯のクリーニングを受ける
出血や口臭がひどくなり、歯石が目立つ状態です。歯周ポケットが深くなって骨の後退が進むと歯の動揺が始まります。
●歯周ポケット深部に付着した歯石を取り除く
●痛みが伴うときは、麻酔を行う
●歯周ポケットの深さが4mm以上の場合は、歯周外科で処置
歯肉が化膿して真っ赤に腫れた状態です。骨の後退がさらに進み、歯のぐらつきが大きくなります。
●重度の場合は、歯周外科で処置
●それでも治療困難なときは、抜歯になる
歯の表面がざらついていると汚れが付きやすくなり、歯磨きでは落としきれません。専用器具を使ったスケーリングで歯に付着している歯垢(プラーク)や歯石を取り除くことで歯周病を改善し、プラークの再付着を防ぎます。なお、歯石を除去しても数ヶ月後には再び付着し始めます。再付着を防ぐためにも、定期的にスケーリングを受けましょう。
中度以上の歯周病に適用し、歯肉の腫れがひどいときや歯周病の進行を抑えるために行う治療です。手術は不要な歯肉を切除して縫合する比較的簡単な処置で、短時間で終わります。
歯周ポケットが3~5mmの深さの歯周病に適用し、歯周ポケット内部に付着した歯石や歯垢を取り除きます。施術後は歯肉が引き締まり、歯周ポケットが浅くなってプラークが溜まりにくくなります。
中度以上の歯周病に適用し、歯茎(歯肉)を切って歯槽骨から引き剥がし、歯根に付着したプラークや歯石を取り除いて歯槽骨の汚れを取り除いてキレイにします。なお、歯肉の状態によっては、ダメージを受けた歯肉組織も取り除いて元の歯肉に戻します。
従来、重度の歯周病では、抜歯をして入れ歯を作るのが一般的な治療方法でした。当院では、失った骨を再生する「再生治療」を行っていますので、重度の歯周病でも抜歯をせずに治療できます。
溶かされた歯槽骨の上に、特殊な人工膜(メンブレン)を被せて骨を再生させる治療方法です。
歯周ポケットの汚れを取り除いた後、歯肉が溝の中に入り込むのを防ぐために医療用のゴアテックス製の人工膜を入れると、歯槽骨がゆっくり回復します。再生後は、再手術を行ってメンブレンを取り除きます。この治療により、骨の後退が著しい方でもインプラント治療が可能になりました。
日本人の歯肉は欧米人に比べると薄く、GBR法(骨再生誘導法)が困難な場合があります。これに変わる治療がエムドゲイン法です。
歯周ポケット内部の汚れや細菌をきれいに取り除いた後、エムドゲインゲルを注入して歯周組織を再生させる治療法です。治療は1回で効果が現れ、再手術が必要ありません。ただし、広範囲の再生治療には不向きなため、範囲が狭い方に適しています。
エムドゲインとは?
スウェーデンで開発されたたんぱく質の一種で、子どもの成長期には欠かせない物質です。現在、世界中で普及し、感染症などの報告がなく、安全で治療効果が高いとされています。